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性癖ストーリー「ネトラレ」8

佐藤の手が、自分の腰を強く引き寄せたとき、反射的に抵抗しようとした。

でも──指先に力が入らない。

(これ以上、踏み込まれたら戻れない……わかってるのに)

「まだ、部長のつもり?」

耳元で囁かれたその声は、どこまでも落ち着いていて、支配的だった。

上司と部下──そんな関係を、まるで最初からなかったかのように崩してくる。

「俺の前では、もうただの“女”なんだから」

心の奥で、何かがひび割れる音がした。

(……違う、私は部長。年上。既婚者……だけど……)

「ほら、目を見ろよ」

強く顎を持ち上げられる。

見上げたその瞳の中に、自分の顔が映っていた。

息が荒く、顔は赤く染まり、目尻に涙を滲ませている女の顔。

(こんなの、私じゃない……はずなのに……)

「その顔、もう誰のものかわかってんだろ?」

返せない。

心がぐらつく。

自分のはずの体が、彼の手ひとつで反応している。

でも、それ以上に……

“この状態の自分でいることが、心地いい”と感じてしまっていることに気づいた。

佐藤の声は甘く低く、命令と慰撫の中間にあった。

「ちゃんと俺の声、体の奥まで染みてるだろ? もう、お前の心も、俺に染まってるよ」

ぞくりと背筋を走る快感。

それが、彼の“言葉”だけで与えられたことに、心が支配されていく。

(言わないで……そんな風に言われたら……)

「ほら、声出せよ。誰もいないからさ。聞かせてみろ──部長の声じゃなくて、“ただの女になった淳子”の声を」

その瞬間、耐えていたものが一気に崩れた。

肩から力が抜けて、手は彼の背中にすがりついていた。

「……お願い、佐藤くん……わたし、もう……あなたの声に身体がなんか反応しちゃって……」

心が、体が、言葉までが、彼に従っていた。

佐藤は淳子のブラジャーを剥ぎ取った。淳子は抵抗しなかった。それどころか淳子の方から自分の乳房を片手で持ち上げ佐藤の頭を乳房に引き寄せた。佐藤は淳子の乳房を頬張りながらジッと淳子を見つめていた。淳子は目を逸らし佐藤の頭を撫でながら愛撫を求めた。

佐藤は急に愛撫を止め淳子の髪を掴んで床に投げつける様に倒した。四つん這いになった淳子はそのまま佐藤を受け入れる様に頭を沈めお尻を突き出した。そこに佐藤が背後から覆い被さる。

「抵抗しないどころか欲しそうに受け入れ態勢とはね。もう女だね」

「、、、」淳子は反論も何も答えられなかった。

佐藤は淳子のスカートを捲り上げ下着をずらした。淳子の口によって硬くなった佐藤のモノを一気に奥に勢いよく突き刺した。

淳子は声を凝らしながらも小刻みに震えている。50手前の旦那とは硬さも力強さも違い淳子は一度それだけで果てた。

「もうイッたのか。ハハッ。どうだ?淳子?久々か?」

「、、、。そんな事ないわ。旦那も求めてくるの。ただあまりにも乱暴で力強過ぎて、、、。ごめんなさい、、、」

淳子は乱暴な佐藤を怒るどころか、謝り受け入れていた。

「旦那ともして物足りないから俺のを硬くしてくれたわけだな。もっと欲しいんだろ?」

淳子は何も答えなかったが、両手でお尻を開く様に剥き出した。佐藤はニヤけながら淳子のお尻を鷲掴みにして今度はゆっくりジリジリと淳子の中で動いてるのを淳子が感じ取れるほどのスピードで動きだした。

淳子は悶えた。四つん這いの足をバタつかせ、佐藤の左手を掴んで早く動いて欲しいかの様に引っ張って腰をうねらせた。

「淳子部長、そんなに欲しいんですか。ちょっとこっち向けて顔見せろよ。」佐藤はニヤけながら淳子に顔を見せる様に命令した。

淳子は言われた通り佐藤を苦しそうな顔で見つめ「いちいち名前もこんな時に部長とかも呼ばないでください。お願い。もっと強くして!ね?」

淳子はもう蜜をゆっくり垂らしながら佐藤に言いなりの女になっていた。

「そんじゃお前も腰振れよ?俺もそのままイクがどこに欲しい。自分で決めろ。どこだ?」

(これは絶対だめ、、、。ここまでは旦那を裏切れない。)淳子は黙っていた。

「早く答えないとどこに出したいかわかってんだろ?」

「中はダメ!お願い。そこまで旦那は裏切れないの!お願いします。」そう言いながら淳子も佐藤に対して腰を振った。佐藤は淳子の中で最後の膨張に入った。淳子はそれを感じ取ったのか逃げる素振りをしたが、佐藤がたくましい腕で淳子のお尻を掴まえて離さなかった。

淳子も観念したのか抵抗どころか激しく佐藤の動きに合わせて腰を振って応えた。

淳子の中で佐藤のモノが脈を打つ。淳子も肩で息を切らし、満たされた顔で佐藤を見上げていた。

翌朝、会議室で資料を読み上げる淳子の声は、昨日までと何も変わらなかった。

部下たちの視線を集め、堂々と進行を務めるその姿に、誰も疑問など持たない。

ただ一人──佐藤を除いて。

「この数値については、来週までに再検討してもらえる?」

「はい、承知しました、部長」

返事をする佐藤の声は、昨日までより少しだけ低かった。

そして、少しだけ甘かった。

淳子の喉が、わずかに鳴った。

周囲には悟られないように視線を逸らす。

(あの時と同じ声……会社なのに……)

(ダメよ、私は……また“部長”に戻らないと……)

でも、意識が少しでも彼の声や視線に触れると、

あの夜、彼の言葉に乱され、支配されていった“自分”が顔を出す。

体はスーツに包まれていても、

心の奥には、未だ“あの時の温度”が残っている。

(なんで……こんなにも、彼に見られるだけで……)

昼休み、コピー室。

一瞬、ふたりきりになる空間。

「部長、さっきからずっと顔赤いですよ」

耳元で低く囁かれ、息が止まりそうになる。

「……たまたまよ」

「へぇ……。昨夜、俺の中であんなに喘いでたのに、“たまたま”?」

ガチャン。

コピー機の音で、返事がかき消された。

でもその沈黙を、佐藤は支配の合図と受け取る。

「今夜も、来れますよね? 淳子さん」

「……はい、佐藤さん」

口調は“部長”じゃなかった。

完全に、あの夜の続きだった。

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