「ふぅ……やっと切れた」
通話が終わり、スマホをそっと置くと、淳子はうつむいたまま数秒、呼吸を整えていた。
「ほんと…最低……ね、私」
ぽつりとつぶやくその声には、怒りでも後悔でもない、熱があった。
「でも──あんたが悪いのよ」
ゆっくりと顔を上げた淳子の目は、獣のように潤んでいた。
「ここまでしておいて…責任、取れるんでしょうね」
佐藤が言葉を返すより早く、淳子は彼のベルトに手をかけていた。
「部長…?」
「静かにしてて。今は私が……大人として、やってあげる」
指先が震えながらも器用にバックルを外し、ジッパーを下ろしていく。
淳子はひざまずき、佐藤の体を見上げながら、唇の端をわずかに持ち上げた。
「あんたのせいで、こんなに……身体、熱くなってるの」
そう言いながら、ゆっくりと唇を近づけていく。
「責任、取るって言ったわよね?」
佐藤は返事ができなかった。ただ、自分より年上の女が、今、自ら悦びを求めて奉仕を始めている――
その事実だけが、全身を突き抜けていった。



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